なぜ【】や☆を安易に使ってはいけないの?〜脱・初心者デザイナーへの第一歩〜

デザインをしていると、「この部分を強調したい!」と思うことがありますよね。そんな時、【】や☆といった記号を使うのはとても手軽な方法です。でも、ちょっと待ってください。プロのデザイナーは、安易にこれらの記号を使わないことが多いのをご存知ですか?今回はその理由を、皆さんのデザインスキルをさらに引き上げるためのヒントとしてお伝えします。

デザインの「主役」がぼやけてしまうから

【】や☆は、文章の意味を強調するために使うものです。しかし、デザインの世界では、色や文字の大きさ、アイコンといった視覚的な要素そのものが、重要な情報を際立たせる役割を担っています。

例えば、「最新のサービス情報」と書かれている場合、太字という視覚的な表現だけで、その情報が大切だとすぐに伝わります。ここに【】や☆を付け加えると、情報が多すぎて本当に伝えたいことがぼやけてしまうことがあります。

記号に頼るのではなく、デザインの力で「主役」を明確にする練習をしてみましょう。

プロの「引き出し」を増やすため

【】や☆は手軽ですが、安易に頼ってしまうと、あなたのデザインスキルはそこで止まってしまいます。プロのデザイナーが本当に大切にしているのは、1つの表現に対してどれだけの選択肢を持っているか、ということです。情報を強調したいとき、あなたはどんな方法を思いつきますか?

  • 色を変える
  • 適切なアイコンを使う
  • 文字の大きさを調整する
  • 背景色をつける
  • 太字にする

これらの工夫を積み重ねることで、デザインの幅はぐっと広がります。最初は難しく感じるかもしれませんが、こうした工夫を意識するだけで、あなたのデザインスキルは飛躍的に向上するはずです。

サイト全体の統一感を損なうから

良いWebデザインは、サイト全体で統一された世界観やブランドイメージを作り上げています。

【】や☆といった記号は、デザインの文脈とは関係なく使われることが多く、せっかく作り上げたサイトの雰囲気に馴染みにくいことがあります。プロの仕事では、サイトのトンマナ(トーン&マナー)に沿ったオリジナルのアイコンや色を設計します。これも、デザイナーとして大切な仕事の一つです。

今日から皆さんも、「なぜこのサイトは【】や☆を使っていないんだろう?」という視点で、普段見ているWebサイトを観察してみてください。きっと、新たな気づきがあるはずです。

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筆者プロフィール

丸谷 香織 Kaori Maruya
Web・グラフィックデザイナー/ディレクター/創人塾Webデザインコーチ・リーダー


神奈川県横浜市出身。総合広告代理店で新規開拓営業を学び、その後ディスプレイデザイン会社で新規開拓営業・企画・デザイン・製作・現場施工を経験。2005年6月、フリーランスデザイナーとしてディスプレイデザイン・製作・施工を主軸に営業開始。初年度売上げ8桁達成で2006年10月法人成り、株式会社 Coconeil 設立。企業・店舗や団体・省庁などのイベントのWebデザイン・実装、ロゴデザイン、紙媒体のデザインと印刷を主軸に活動中。さらに近年では、駆け出しだった当時の自分を助けてくれた人たちへの恩返しの意味合いもあり、デザイン添削やアドバイスをする傍ら、複数のオンラインデザインスクールでデザインコーチ、講師としても活動。2025年3月、各分野のエキスパートたちとオンラインデザインスクール創人塾を開校、Webデザインコーチ・リーダーに就任。