なぜファーストビュー(FV)が重要なのか?Webサイト制作でまず意識すべきポイント
Webサイト制作を始めたばかりの方や、自社サイトをリニューアルしようと考えている中小企業の方からよくいただく質問のひとつが、「どこから考えればいいのか分からない」というお悩みです。そのような方に、わたしたちがまず意識してほしいとお伝えしているのが「ファーストビュー(FV)」です。
ファーストビュー(FV)とは?
ファーストビューとは、Webページを開いたときに、スクロールせずに最初に目に入る画面のことを指します。画面のサイズによって多少の差はありますが、パソコンやスマートフォンで訪問者が最初に見るエリアであり、そのサイトの第一印象を決める非常に重要な部分です。
なぜファーストビューが重要なのか?
1. 離脱を防ぐため
インターネットユーザーの多くは、数秒で「このサイトを見るか、離れるか」を判断します。ファーストビューで「何のサイトか分からない」「情報が多すぎて見づらい」と感じさせてしまうと、すぐに別のサイトへ移ってしまう可能性が高くなります。そのため、FVで「誰に」「何を」「どんな価値があるか」が一目で伝わることが大切です。
2. 信頼感を与える
デザインの質感やメッセージ性がしっかりしているファーストビューは、訪問者に安心感と信頼感を与えます。特に中小企業や個人事業主のサイトでは、初めて訪れるユーザーに対して「この会社に問い合わせしても大丈夫そう」と思わせられるかどうかが大きな分かれ道になります。
3. コンバージョン(成果)につながる導線設計
FVの中に、お問い合わせボタンやサービス詳細へのリンクが適切に配置されていると、訪問者が自然にアクションを起こしやすくなります。導線の考え方ひとつで、同じ情報でも成果の出やすさが大きく変わるのです。
効果的なファーストビューを作るためのポイント
- ターゲットが誰かを明確にし、その人に向けた言葉を使う
- キャッチコピーや見出しで「何をしている会社か」を一瞬で伝える
- 写真やビジュアルは自社らしさを表現し、品質の高いものを使う
- 行動を促すボタン(例:お問い合わせ、サービスを見る)を配置する
- 表示スピードやスマホでの見え方にも配慮する
よくある失敗例
- キャッチコピーが抽象的で意味が伝わらない
- 写真や画像がバラバラで印象に残らない
- スマートフォンで見るとレイアウトが崩れている
- メニューやボタンが見つけにくく、どこに進めばいいか分からない
こういった点は、訪問者の離脱や信頼損失に直結してしまいます。
まとめ
Webサイトは、訪問者にとっての「はじめまして」の場です。その最初の数秒で「見たい」「信頼できそう」と思ってもらえるかどうかは、ファーストビューにかかっています。だからこそ、見た目のデザインだけでなく、伝える内容、構成、導線までしっかり設計することがとても重要です。
創人塾では、Webデザインのスキルだけでなく「伝える力」や「構成の考え方」まで、実務に役立つ形で指導しています。「自分のサービスを伝えるWebサイトを作りたいけど、何をどう設計すればいいか分からない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
筆者プロフィール
丸谷 香織 Kaori Maruya
Web・グラフィックデザイナー/ディレクター/創人塾Webデザインコーチ・リーダー
神奈川県横浜市出身。総合広告代理店で新規開拓営業を学び、その後ディスプレイデザイン会社で新規開拓営業・企画・デザイン・製作・現場施工を経験。2005年6月、フリーランスデザイナーとしてディスプレイデザイン・製作・施工を主軸に営業開始。初年度売上げ8桁達成で2006年10月法人成り、株式会社 Coconeil 設立。企業・店舗や団体・省庁などのイベントのWebデザイン・実装、ロゴデザイン、紙媒体のデザインと印刷を主軸に活動中。さらに近年では、駆け出しだった当時の自分を助けてくれた人たちへの恩返しの意味合いもあり、デザイン添削やアドバイスをする傍ら、複数のオンラインデザインスクールでデザインコーチ、講師としても活動。2025年3月、各分野のエキスパートたちとオンラインデザインスクール創人塾を開校、Webデザインコーチ・リーダーに就任。